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【2025年10月施行】風営法改正で「接待行為」「深夜営業」の線引きが明確化。ナイトクラブ・バー経営者が押さえるべき新基準とは

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2025年10月17日施行の「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」改正では、キャバクラ・ホストクラブ・ライブバー・DJバーなど、夜間に遊興を提供する飲食店営業の区分と基準が大きく見直されます。
「接待行為」「深夜営業」「防犯管理」などの定義が明確化され、これまでグレーゾーンとされてきた営業形態が法的に整理される内容です。
ナイトタイムエコノミーの拡大が進む中で、許可の有無・営業時間・店内構造に関する遵守体制が、今後の事業継続を左右する改正といえます。

改正の背景

近年、ライブ演奏を伴うバーや深夜イベント営業など、飲食と遊興を組み合わせた店舗形態が増加しています。
一方で、無許可営業や接待の範囲を逸脱したサービスが後を絶たず、風営法の実態との乖離が問題視されてきました。
警察庁は「風俗営業の健全化と夜間経済の両立」を目的に、令和7年(2025年)10月から解釈運用基準の抜本的改訂を実施します。
これにより、法の適用対象・許可判断・行政処分基準を全国で統一的に運用する方針が打ち出されています。

改正の主なポイント

1. 「接待行為」の定義を明文化

これまで曖昧だった「接待」の範囲が具体的に示されました。
顧客の隣に座って談笑する、カラオケの相手をする、特別扱いの歓待を行うなど、個別の顧客に特別なサービスを提供する行為は接待に該当します。
一方で、注文の受注・会計・飲食物の提供などの通常接客行為は接待には当たりません。
特に、カウンター越しの応対やステージ形式の接客は、客との密接性が低ければ接待と判断されない可能性が高くなります。

2. 「深夜営業」の判断基準を明確化

午前0時から日の出までの時間帯に遊興を提供する営業は「特定遊興飲食店営業」と定義されます。
改正では、照度・防音設備・出入口の管理方法が細かく規定され、無許可での深夜営業を防ぐ仕組みが強化されます。
クラブイベントやDJバーなど、音楽と飲酒を伴う営業は、実質的に遊興提供とみなされる場合があり、許可の有無に注意が必要です。

3. 店舗構造・防犯設備の基準を改訂

客席区画、視認性、照度、防犯カメラ設置基準などが更新されました。
特に「個室型」や「視認が困難な構造」を持つ店舗では、見通し確保やモニタリング体制の整備が求められます。
また、未成年者の立入防止掲示の義務化、防犯カメラ映像の保存期間の明示など、管理面での法令遵守が厳格化されています。

4. 「特定遊興飲食店」と「通常飲食店」の線引きを再整理

音楽・照明演出・パフォーマンスなど、遊興提供の有無によって営業区分が異なります。
従来の飲食店営業(食品衛生法許可)のみで営業している店舗でも、顧客に対して遊興を提供する場合は風営法許可が必要となるケースがあります。
イベント開催やステージ演出を行う店舗は、自社の営業実態を精査し、業態変更届や新規許可申請を検討すべきです。

5. 行政処分基準の厳格化

無許可営業、名義貸し、許可条件違反などの違反行為に対して、行政処分の基準が明確化されました。
特に再犯や複数項目違反の場合、営業停止期間の延長や許可取消のリスクが高まります。
許可維持のためには、営業日誌・カメラ映像・従業員教育の記録など、監査対応を想定したエビデンス管理が求められます。

実務への影響・企業の対応策

ナイトビジネス・飲食業界では、次のような実務対応が必要になります。

  • 営業実態が「接待」や「遊興」に該当するかを自社で判定
  • 店舗構造(個室・ブース・照度・音響)の法適合性を再点検
  • 深夜営業の有無に応じた許可・届出の更新
  • 防犯カメラ、入退店記録、従業員教育体制の整備
  • イベント運営時の「一時的な遊興提供」に関するリスク管理

特に、バーやライブハウスなど「接待の意図がない遊興提供型飲食店」は、特定遊興飲食店営業の許可対象に該当するか否かを警察署(生活安全課)に早期相談することが推奨されます。

施行時期と今後のスケジュール

今回の改正は2025年10月17日施行
同年夏までに警察庁が全国公安委員会に対し通達を発出し、運用マニュアルが更新されます。
店舗側は、2025年上半期中に施設構造・営業時間・接客形態の確認を終え、必要に応じて許可更新・業態変更届出を完了しておく必要があります。

まとめ

2025年10月の風営法改正は、夜間営業や接客サービスを行うすべての飲食業に影響を及ぼします。
特に「接待」「深夜」「遊興」の線引きが明確化されたことで、これまでグレーゾーンにあった店舗も法令適用対象となる可能性があります。
健全経営と法令遵守を両立させるためには、店舗運営方針・営業時間・接客内容を改正基準に合わせて再設計することが重要です。

引用元

警察庁「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 解釈運用基準(令和7年10月17日改正版)」

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