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【2025年10月13日施行】2025年万博最終日を迎えて:障害福祉法改正で見える就労支援の未来

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2025年10月13日、大阪・関西万博が最終日を迎える同月、障害福祉分野でも新たな転換点が訪れる。厚生労働省は、令和4年法律第104号による「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(以下、障害者総合支援法)の改正を踏まえ、2025年10月1日から新たに「就労選択支援」制度を施行する。
この改正は、障害者の就労支援をより個別化・多様化する方向に進めるものであり、社会全体が「共生社会」の実現を掲げる中、万博の閉幕とともに“次の社会的レガシー”を形成する法改正といえる。


目次

改正の背景・趣旨

障害者の就労支援は、これまで「就労移行支援」や「就労継続支援(A型・B型)」を中心に展開されてきたが、現行制度では就労意向や適性を十分に把握できず、本人に合った働き方の選択が難しいという課題が指摘されていた。
こうした状況を受け、改正法では**「就労アセスメント」の手法を活用した新たな支援サービス「就労選択支援」**を制度化。障害者が就労前の段階で自身の希望や能力を確認し、より適切な職業選択を行えるよう支援することを目的としている。


主な改正ポイント

  • 新サービス「就労選択支援」の創設
    障害者本人が短期間(おおむね2週間、最長2か月程度)事業所に通い、生産活動を通じて自らの適性や希望を確認。支援者と協働して、就労先・働き方を具体的に検討する。
  • 既存制度との連携
    「就労移行支援」や「就労継続支援」といった既存の就労系サービスに接続する**“前段階の支援”**として位置づけ。
    改正告示では、これらサービスを対象とする制度・運営基準に「就労選択支援」を追加。条項整理や定義改正を実施。
  • 運営・設備基準の改正
    障害者支援施設の運営基準、省令・告示(厚生労働省令第171号、174号、177号など)に改定を加え、実施体制の整備を促進。

影響・対応:事業者・自治体・支援現場に求められること

  • 事業者(障害福祉サービス事業所)
    • 新サービスへの指定申請・体制整備を準備。
    • 短期支援型プログラムの開発や、アセスメント手法の導入が必須。
    • 利用者の希望や適性を的確に把握できる専門職(支援員、心理職)の確保も課題。
  • 自治体
    • サービス指定・報酬算定・運営指導に関する基準を更新。
    • 地域障害福祉計画への反映や、事業所への説明・研修を段階的に実施。
  • 支援現場・企業連携
    • 就労先企業との情報共有体制を強化し、「職業選択支援→就労移行→定着支援」という連続的支援を実現。

施行スケジュール

時期施行内容
令和7年3月(予定)関係告示の公布
令和7年10月1日就労選択支援制度の正式施行・運用開始
令和8年度以降地域計画への反映・評価手法の検証

関係者の見解・今後の展望

第136回社会保障審議会(障害者部会)では、就労選択支援を「障害者本人の自己決定を支える中核的支援」と位置づけ、制度導入を全会一致で了承。
障害者雇用をめぐる環境変化(テレワーク、多様な雇用形態、福祉と労働の連携強化)を踏まえ、“働き方の選択支援”を重視する政策転換として評価されている。

万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に象徴されるように、法制度面でも“個の尊重と社会参加”を支える枠組みが動き出す。


まとめ

「就労選択支援」の創設は、障害者の就労支援を“訓練中心”から“選択支援中心”へと転換する契機となる。2025年、万博最終日と同じ時期に施行されるこの改正は、社会的包摂と多様な働き方の実現を制度面から後押しする象徴的な動きだ。
今後は、現場運用のノウハウ共有や企業側の受け入れ体制強化を通じて、「誰もが自分らしく働ける社会」への基盤づくりが進むことが期待される。


(出典)
厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係告示の整備に関する告示案について(概要)
(社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課、令和7年施行予定)

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